はい。
もう各方面で語られていることなので私ごときが言うことは特にないのですが、素人ながらに思ったことは、「これって誰も予見していなかったの?」ってことです。
「そろそろスイスからのインドラの矢がおんどれらを…」とか言ってくれれば、少しは心の準備もできていたかもしれないのにと…。
大手銀行や、大手FX業者さんのヤラレっぷりを見ると、アイサイトも間に合わないくらい突発的な出来事だったのだと納得していましたが、ひとつ気になる記事が。
【追記:ちゃんと投資家教育をしている業者もある】
FOREX.COMを展開するゲイン・キャピタルは今回のスイス国立銀行の為替介入放棄に先立っていちはやくそのリスクを察知、顧客にスイスフランをショートしないよう勧めるとともにスイスフランのトレードで顧客が利用できるレバレッジ比率をぐっと下げ、未然に事故を回避しました。MarketHack
http://markethack.net/archives/51952324.html
え!そうなの?
全然知りませんでした。みんな騒いでたのかな?
普段USD/JPYしか取引しなくて、EURとGBPと米長期金利と最近は原油価格も気になるけど、EUR/CHFもCHF/JPYもiPhoneアプリのレート一覧に登録してなくて慌てて登録した程度の私ですから、耳が某号泣議員のようになっていた可能性は否定できません。この日本ンフンフンッハアゥッアゥオゥウアアァァァァァァァーゥアン!
というわけで、末端投資家レベルでちょっと調べてみました。
まずは、ライバルの破綻を尻目にドヤ顔のForex.com(ゲイン・キャピタル)。
1/15からのスイスフランとマーケットの状況について(2015年1月18日)
弊社では常時、各国の金融政策や通貨のリスク等を綿密に分析し、堅実な対応に徹しております。今回のスイス中銀の決定は、時期としては少々驚きであったものの、弊社リスクマネージメント部門は早い段階からスイス中銀の金融政策を注視し、市場におけるEUR/CHF取引のリスクの増加を予測しておりました。このことから、お客様をより強固にお守りするため、2014年9月にはEUR/CHFの証拠金率を5%に引き上げておくなど様々な事前の対応を取っており、このような万全なリスク管理が奏功し今回も影響なく危険性を回避することができました。
「お客様をより強固にお守りするため」って、OTCですからね。自分の身を守ってるようにも見えますが…。
Forex.comの過去のお知らせを遡ってみました。
EUR/CHF レバレッジ変更のお知らせ(2014年5月7日)
さて弊社の取引カバー先であるゲインキャピタル社の要請を受け、レバレッジ比率の改定を一部行うこととなりました。それに伴いまして、ご提供しております外国為替証拠金取引においても一部通貨ペアの必要証拠金率(レバレッジ)を顧客取引契約書第5条(証拠金条件)に則って下記のとおり改定させていただくこととなりましたので、ご連絡申し上げます。
対象通貨ペア EUR/CHF
実施日 2014年5月17日(土)午前6:00~(日本時間)レバレッジ(必要証拠金率)
法人のお客様に提供しておりますレバレッジのうち EUR/CHFの証拠金率変更
変更前:100~200倍(1.0~0.5%)
変更後:一律50倍(2%)
尚、本変更に伴い、個人のお客様は一律25倍(4.0%)に変更はございません。
EUR/CHF レバレッジ変更のお知らせ(2014年9月22日)
さて弊社の取引カバー先であるゲインキャピタル社の要請を受け、レバレッジ比率の改定を一部行うこととなりました。それに伴いまして、ご提供しております外国為替証拠金取引においても一部通貨ペアの必要証拠金率(レバレッジ)を顧客取引契約書第5条(証拠金条件)に則って下記のとおり改定させていただくこととなりましたので、ご連絡申し上げます。
対象通貨ペア EUR/CHF
実施日 2014年9月27日(土)午前6:00~(日本時間)レバレッジ(必要証拠金率)
EUR/CHFの証拠金率変更
変更前:法人のお客様 50倍 (証拠金率2%)
変更前:個人のお客様 25倍 (証拠金率4%)
変更後:法人、個人ともに一律20倍(5%)
2014年5月と9月にレバレッジ変更が入っています。
ざっくり言うと、法人200倍 → 50倍 → 20倍。個人25倍 →→ 20倍。
これ、私だったら泣く泣くポジションクローズですね。しかも一週間以内かよ。。
こんなことが頻繁に行われているのかというと、そうではなくて、12月17日にRUBに対して同様の措置(法人200倍 → 20倍)がとられていますが、これはRUB暴落後の事後対応ですし、それ以外は見当たりません。
まだなにも起こっていないのに、客からブーイングが予想されるレバ引き下げを行う。
つまり、それだけヤバいってことたっだのかもしれません。(と、今なら言えます。)
CHFの取引がほとんどないであろう純国産FX業者は置いといて、日本で展開する海外のFX業者を中心に他社の対応を見てみました。
SAXOの意味不明なドヤ顔はスルーして、
もう1社、オレはイスラエル生まれ、BVI育ち、◯◯そな奴はだいたい友達なAVA TRADEさんが事前に手を打っていました。
【緊急】11月3日 スイス・フラン(CHF)全ペア 法人口座 証拠金引上げ(レバレッジ低下)(2014年10月31日)
これまで、スイスフランのお取引をしていただいていたお客さまのなかには、スイス中央銀行の対ユーロの無制限介入の動きに注目されていた方々が大勢いらっしゃると思います。このたび、アヴァトレード・グループのカウンター・パーティ(流動性供給元)より、『スイス中央銀行が無制限介入を中断または放棄する可能性がでている。それに伴い、スイスフラン絡みの相場の急変の恐れが高まっている』として、急遽、来週11/3(月)からスイスフラン絡みの取引に必要な証拠金率の引き上げを要請してきました。
レバレッジ変更日時:平成26年11月3日マーケット開始時
対象となるお客様: 法人のお客様
変更の内容:必要証拠金の率の引き上げ(レバレッジの低下)【MT4口座】
変更後 レバレッジ100倍/証拠金率1%
(変更前 レバレッジ400倍/証拠金率0.25%)【Avaトレーダー口座・ミラートレーダー口座】
変更後 レバレッジ100倍/証拠金率1%
(変更前 レバレッジ200倍/証拠金率0.50%)
100倍まで下げたのに、取引停止 → 約定価格再調整とは情けないですが、事前になにかを察知していたひとりです。ちなみにCPがどこなのかは不明。
さらに、日本の会社だと思うのですが、Currenex WLの外為ファイネストさん。
【重要】スイスフラン(CHF)法人口座最大レバレッジ変更のお知らせ(2014年12月19日)
最近の為替市場の状況を鑑み、2014年12月29日(月)より法人口座におけるスイス・フラン(CHF)の全通貨ペアについて、最大レバレッジを200倍から50倍へ変更させて頂くことになりましたのでご報告致します。
■実施日 : 2014年12月27日(土) 7:00am~
■対象通貨ペア : スイス・フラン(CHF)の全通貨ペア スイスフラン/ 円(CHF/JPY) 米ドル/ スイスフラン(USD/CHF)
ユーロ/ スイスフラン(EUR/CHF) イギリスポンド/ スイスフラン(GBP/CHF) カナダドル/ スイスフラン(CAD/CHF)
オーストラリアドル/ スイスフラン(AUD/CHF) ニュージーランドドル/ スイスフラン(NZD/CHF)■対象口座 : 「PRO」「EVO」「MT4・ZERO」「MT4」 の法人口座
■最大レバレッジ(必要証拠金) 変更前:200倍 (約定金額の0.5%) ↓ 変更後: 50倍 (約定金額の2%)
200倍 → 50倍。絶妙なタイミング。Currenexは知っていたのでしょうか。。
国内業者では外為どっとコムとセントラル短資FX、老舗の2社が注意喚起してくれてますね。
スイス国民投票に伴う相場変動・スプレッド拡大の可能性について(2014年11月27日)
中央銀行への金準備積み増し義務化等を求める法案の是非を問うスイスの国民投票が、今週末・11月30日(現地時間)に実施される予定です。本投票が承認となった場合には、1ユーロ=1.20スイスフランをターゲットとした防衛ラインの維持は事実上困難となるとの観測から、投票結果次第では来週月曜オープン(1日午前7時)時点のスイスフランを含む通貨ペアのレートが今週末クローズレートに対し大幅に乖離するとともに、その後しばらく急変動が続く可能性がございます。
該当する通貨ペアのポジションをお持ちのお客様におかれましては、今後当面の口座・ポジションのリスク管理につき、十分ご注意のほどお願いいたします。またこの間は、実勢インターバンクレートのスプレッドも平常時より拡大することが想定されます。その際には当社でもやむなくスプレッドを一時的に拡大させていただく場合がございますので、あらかじめご承知おき願います。
※スプレッド拡大時には、これに伴う評価レートの変動により通常スプレッド時よりも有効比率が低下します(両建状態であっても同様です)。このとき口座状況によっては有効比率がロスカットレベルを下回る場合がございますので、口座管理には十分ご注意願います。
外コムさんは国民投票の前に。
スイスフラン取引に当たっての注意事項について(2014年11月19日)
スイスフラン取引に当たっての注意事項について
更新日:2014年11月19日このところ、ユーロ/スイスフラン相場は、約2年ぶりにスイス中央銀行が防衛ラインとしている1.20の水準に接近しています。このため、市場では当局の動向や相場の先行きに大きな注目が集まっています。
今後スイス中央銀行が市場に介入することになるか否かにかかわらず、相場がいずれの方向にも大きく変動する可能性が高まっていると考えられます。
また、ユーロ/スイスフラン相場の動向は、スイスフラン、ユーロの対他通貨ペアの取引にも大きな影響を与える可能性があります。
お客さまにおかれましては、こうした状況を踏まえて、資金やリスクの管理に十分にご留意ください。
セントラルさんは1.20に近づいた時に。
時系列でまとめると、
発表日 | 業者名 | 措置 |
---|---|---|
5月7日 | Forex.com | レバ変更 200 → 50 |
9月22日 | Forex.com | レバ変更 50 → 20 |
10月31日 | AVA TRADE | レバ変更 400 → 100 |
11月19日 | セン短 | 注意喚起 |
11月27日 | 外コム | 投票前注意喚起 |
11月30日 | スイス国民投票 | |
12月19日 | ファイネスト | レバ変更 200 → 50 |
こうやって見ると、警戒レベルは上がっていたのだと。。
今回の教訓、レバ引き下げはヤバいぞと。なにかあるぞと。
あとは、日本の会社と違って会社のメンツとか他社の動向とか考えない、なりふり構わず行動する海外の業者の動きは参考になるなと。
知ってたみなさんからすれば、「だから前から言ってたやん」って話なんだと思いますが、こんなに大惨事になるならもっと大きな声で言ってくれよと被害者の会を代表して申し上げた次第です。
次はこの情報を収集する仕組みを考えよう。FX業者恐怖指数算出システム!
その前に焦げパンナイト集計システムだな…。